8月に入り、学生の方達は夏休みですね。夏休みは楽しいこともいっぱいありますし、一方で宿題もあり大変です。
小学生の頃は、友達の「夏休みは田舎へ行く」
という言葉に憧れていました。「田舎」とはどのような場所なのだろうか? 凄く楽しい場所に違いないと想像していました。両親ともに東京出身の私には「田舎」なんてものはなく、夏休みはそのような場所へ行く感覚は味わうことは出来ませんでしたが、福島にある
常磐ハワイアンセンター
(今のスパリゾートハワイアンズ)にはよく行っていました。小学校のことで記憶が定かではありませんが、高速道路も今ほど充実していなくて、日本の大衆車であるカローラで、福島まで行った憶えがあります。子供なりに遠い場所なんだと思っていました。
子供がホテルに泊まるなんてワクワク
ですし、バイキングで朝食なんていうのもビックリでした。大きなプールがあって、大きな温泉があって、大きなゲームセンターがあって、現実にはないものばかりで楽しい時間だったような気がしています。不便だったかもしれませんが、時間をかけて行くことも、楽しい思い出になるのかなとも思っています。
うちのお嬢さん達は幼稚園にも保育園に行っていませんので毎日が夏休み!
です。天気が良ければベランダでプールに入っています。雨の日はお家でお絵かきや、先日は粘土で遊んでいたようです。
今日は彼女達の自由研究でしょうか。三ツ矢サイダーの缶は7缶まで立てることが出来るようです。彼女達がお出かけを楽しめるようになったときにはどこへ連れて行ってあげたら良いか、妄想しながら楽しんでいます。
夏休みは楽しみだけではなく、宿題
という課題もありますね。ドリルや読書感想文や自由研究や・・・今はもっといっぱいあるのでしょうか? 皆さんは夏休みのドリルは夏休み最後の1週間で仕上げましたか? もしくは毎日コツコツとしていましたか?
私は面倒くさがりなので、
学校からドリルが配られた日から始め、数日で片付けていました。どうせやらなければいけないのであれば、早めに片付けましょうと、さっさと終わらせることにしていました。ドリルの目的を果たしているかと言えばしていないと思います。
小学生の皆さんは決して真似しないで下さい。
ドリルはやれば終わるので、ぱっぱと終わらせていましたが、読書感想文は非常に苦手でした。
そもそも本を読むことが好きではなかった
のです。普段、本を読まない人間がどのような本を読めば良いかなんて分かりませんし、読んでも原稿用紙に2枚も3枚も感想なんてあるわけがありません。楽しいかつまらないかだけです。枚数稼ぎのために、原稿用紙のほとんどに本の内容を書き写して、最後に非常に面白かった、つまらなかった、悲しかったなんて書いていたと思います。
高校生になっても読書感想文の宿題
があり、この頃も全く読んでいなかったので、本選びが大変だったのですが、もっと大変だったことが「字」です。字?って何?と思われるかもしれません。
酷いくせ字なんですよ。
高校生の時に読書感想文を提出したら国語の先生に呼ばれました。原稿用紙の1枚にも満たなかったので、もっときちんと書けと言われるのかと思いきや、「お前の字は読めないから書き直せ」でした。これでも小学校の頃は習字を習いに行っていて、毛筆も硬筆も勉強していたつもりだったのですが、どこからかネジが外れてしまいました。
自分でも思いますが、まあ読めませんね。
最近はさらにパワーアップしています。先日もコンビニエンスストアに宅配便の荷物を出しに行ったときに、
「これは数字の5ですか?」
って聞かれました。えっ?数字も読めないの?って思いましたが、数字の5ですら読めないほどになっているようです。当たり前ですが、私自身は読めます。元々左利きなのですが、幼少時に鉛筆と箸は右に直されました。今はたどたどしくならば左でも書くことが出来るのですが、そのたどたどしい左で書いた字は読めるようです。
さて現在はというと、最近は本を読んでいませんね。
ですが、大学受験に失敗をして浪人になった際、翌年の受験校に小論文が受験項目にありました。小論文ってどのように勉強したら良いかが分からなかったので、国語の先生にどのように勉強をしたら良いかを聞きました(自分の字が読めないから書き直せと言った先生ではありませんが)。その際に薦められたことが3つありました。
1つ目は「理科系の作文技術」という本を読む
こと。1981年出版ですが、今も販売されていました。懐かしい本です。参考書のなかにいつも置いていました。
2つ目は朝日新聞の天声人語を100字にまとめる
作業を毎日、1ヶ月継続すること。その後は社説を200字にまとめる作業を毎日、1ヶ月間継続すること。天声人語は面白かった記憶があります。
3つ目がなるべく多くの本を読むこと
なので浪人になってから少しずつですが本を読むようになりました。それこそどのような本が自分に合うのかは全く分からず、何の気なしに手に取った1冊が
椎名誠さんの「岳物語」
でした。表紙がキレイでしたし、椎名誠さんが同じ千葉県出身ということもあったかもしれません。でも偶然でした。本で初めて面白いと思った1冊です。鮮明に憶えています。そこから椎名誠さんの出版された本は読むようになりましたし、いろいろな作家の本も読むようになりました。それでも初めて手にした本が今の診察スタイルや講演の基礎になっているかもしれません。
うちのお嬢さん達はよく絵本を見ています。
小さいから当たり前だと言われればそれまでですが、気がつくと、本を取り出して、読めない字を追いかけています。もしかしたら絵本に書かれている絵に興味を持っているだけかもしれません。ですが、このまま本に興味を持ち続けて、父親のように読書感想文に苦労しない人生を送ってもらいたいと思います。本を読むことで視野が広がりますし、文章も上手くなります。言葉も覚えます。もちろん、みんなに読めるような字をきちんと書けるようになってもらいたいとも思っています。