気がついてみたら梅雨に突入。春はあっという間に終わってしまった気がします。
皆さんこんにちは。村山です。
先日、テレビ取材を受ける機会がありました。
テレビ東京のNewsモーニングサテライトという番組です。現在の動物医療の事情という内容で、私への取材内容は昨年夏に販売された犬アトピー性皮膚炎の新しい治療薬に関するものでした。取材をどこで受けるのだろうかと、当日は病院の目に付くところ、特に診察室を中心にものすごく丁寧に掃除をしましたが、期待は外れ、掃除をした診察室での取材ではありませんでした。
よくテレビ番組で、専門書がズラッと並んだ棚の前で取材!
ってありますよね。あのような感じをイメージしていたのですが、結局、顕微鏡の前で立って撮影でした。取材は、薬品棚から新しい治療薬を取り出し、顕微鏡の前まで歩き、「これが新しいお薬ですう」みたいな、ちょー棒読みな会話から始まりました。薬品棚から薬を出して、水戸黄門みたく「これが目に入らぬか」はさすがにわざとらしかったのか、へたくそな演技はカットされていましたね。テレビの取材は初めてだったのですが、質問事項に関する打ち合わせはほとんどなく、ぶっつけ本番でした。
えっ!こんなんでいいの?
という感じで、気がついたら何度も同じ質問をされていて、それに対して答えるというものでした。最近は仕事柄、人前で話す機会もあることから、それなりに…とタカをくくっていたところ、「あー」とか「えー」とか「うー」とか余計な言葉ばかりがでてしまい、個人的には全くダメダメな感じでした。もちろん質問に関して準備がなかったのもありましたが、カメラに見えるよう、新薬を胸の辺りにずっと持っていて下さいと言われたため、それが気になってしまい、微妙な口調になった気がします。
しかし、そこはテレビ番組!
思っていたよりも体裁よくまとまっていましたが、取材時間は1時間程度だったにも関わらず、私の話はホント数十秒間となっていました。まあそんなものかというのはありますが、今回は良い経験をさせて頂いたと思います。撮影時は、診察にお越し頂いていた柴犬とそのご家族様にも協力して頂きました。本当にありがとうございました。
番組は興味深い内容となっており、テーマに関して大きく的外れにはなっていませんでしたが、テレビ局側の意向から、ここを強調するのか!という場面もありました。撮影されていると思っていなかった状況も放映されており、ヘラヘラ笑っている自分の横顔が映し出されていました。こちらが考えていることと、番組側で強調したい内容に若干ズレがあることが分かりました。これは普段の会話でも一緒のことであり、こちらが何の気なしに言ったことが強調されてとられることはよくあることです。
また、どうやら私の話し方に癖があることが判明しました!
ときおり語尾を伸ばすんですね。これがウザい!自分で聞いていても結構耳障りに感じました。これまでそのような指摘がなかったことから、皆さん我慢して聞いてい頂いていたのではないでしょうか。これから気に止めるようにして、少しずつ修正しようと思います。
ちなみに番組の反響は・・・
ほとんどなく、日常診療は平穏無事に送っています。当たり前と言えば、当たり前ですね。ほんの数十秒で反響があったらビックリです。それにそこを期待していたわけではなかったので。家族はテレビに出るということから、1週間前より録画予約をしてくれていました。放映後に気がついたのですが、前日の番組を間違えて録画していてショックを受けていましたが、こちらとしては大根役者が数十秒程度の出演だったこともあり、後々まで残らずに良かった感もありました。
突然ですが、皆さんは警官から職務質問を受けたことはありますか?
普通はあるわけないですよね。数年前ですが、東京駅で新幹線へ乗り換えをする際に、変なおじさんが2人いたんです。東京駅とは不釣り合いのペアルック(ジャンパーだけですが)を着たボウズ頭のおじさん2人がこちらを見ているんです。何でこちらをジロジロ見ているんだと、こちらもおじさん2人を見ていたら、その2人が後を追いかけてくるんです。
「すみません、警察ですが、バッグの中身見せてもらえますか?」
もちろん見せても全く問題ないのですが、職業を聞かれて、獣医だと伝えると、警察官の方がこんな一言を言ったんですね。「普段から目つき悪いって言われませんか?」
そうなんだ!警察官を睨んでいたから職務質問されたんだ!警察官職務執行法2条で職務質問は、「警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して、なんらかの犯罪を犯し、もしくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者、または、すでに行われた犯罪について、もしくは犯罪が行われようとしていることについて知っていると認められる者を、停止させて質問することができる」となっています。
私の目つきが悪かったんですね…。
目つきの悪さは今に始まったことではなく、さかのぼること40年。小学校の担任の先生からすでに言われていました。「村山君、目つき悪いよね」って。小学生で目つきが悪いって、どのような目つきだったのでしょうか?逆に興味があります。
目つきもそうなのですが、前述のテレビ番組の取材でも、講演でも、普段の診療においても、コミュニケーション能力として、アイコンタクトは普段から気にとめていることの一つです。
目を合わせて話をすることは信頼関係に繋がると思いますが、
実はずっと目を見られていると、それはそれでシンドイですね。1分間のうち約半分、すなわち30秒ほど目を合わせてあげるのが良いようです。また相手の目を直接見ると、これもときに熱いアイコンタクトになってしまうこともあるみたいですから、眉間辺りを見るのが良いみたいです。これら内容は私が考えたわけではなく、コミュニケーションスキルを学習するための本に書かれていることです。テレビ取材のように、治療薬を片手に持ってそちらに意識がいってばかりで本来の目的が上手くいかなくなるように、アイコンタクトばかりに意識がいくと、本来の目的である会話がおろそかになるかもしれません。少しずつ意識しながら、まずは普通に話をすることが良いのかもしれません。
アイコンタクトを気にすると目つきが悪くなる
ことから、職務質問を2度と受けないようにするためにも、鏡を見ながら笑顔の練習!
私の課題はそこかもしれません。もし変な笑顔で挨拶してきても、どうか優しく微笑んでください。